初めまして、錦希 望です。
今回の一大製作を機にちょっと記事を書いてみることにしました。
こちらのVジャンプ付属、原作者高橋和希氏の描き下ろしデザインの三幻神を立体にして額縁に収めてみました。
三体ともVジャンプ付属のウルトラを二枚使用して枠組みを構成してますが、モンスター本体部分のみは、実は三体とも違う言語やレアリティを使用しています。
ラーの翼神竜の本体は英語版スーパーから。日本語ウルトラのテカテカギラギラした質感はあまり合わないと思い、英語版スーパーの表面がサラサラしていて控えで古めかしい光り方が最適だと考えました。最後に作ることになるオシリスの天空竜との質感の差別化につながってきます。
次にオベリスクの巨神兵。オベリスクの質感としては土偶のような、岩というより土っぽい質を意識しました。使用した素材は英語版のスターホイルではない黒字レアで、質は表面がデコボコでテカリがなく、形付けをする際にも岩や筋肉といった表現に最適に化けてくれるものになっています。日本語ノーマルとはまた少し違う味があります。
表面に細かいヒビとして筋を入れたり、筋肉の表現に力を入れ古びていながらもエネルギー溢れる雰囲気を出せたかなと思います。
最後にオシリスの天空竜。オシリスのなめらかで美しい表面を再現するのになるべく最高度の印刷がされている日本語ウルトラをそのまま使用しています。ラーの翼神竜との差別化もここで生きてきます。
日本語のホイル加工は手間も増え、難易度が高く、切った断面付近の印刷が剥げたり、丸い形を作るのには性質上しわが寄りやすく、一度しわが出来ると元に戻すのは難しくなります。その上ここまでの仕上がりにできたのは幸運でした。絶対にこれ以上のクオリティのものを輩出させないつもりで挑みました。
という風に、三つの微妙な差を楽しめる至高の一品になったのではないかなと。
実は、昔にも過去に同じように三幻神をそろえ、額縁に収めたことがりました。
つまりリメイクなんです!
一回目は、100作品を作り続け、私もこれ以上のクオリティは出せないだろうと、そう思い集大成として作り始めたのがきっかけでした。
それからも一回一回の挑戦すべてに改善の限りを尽くし続けた結果、まだ変わる、もっと安定感を生み出せると確信し、200作を超えた辺りから、もう一度作ろうと決めました。
それに、
自分でもただただ欲しくて仕方なかったので、それだけです。
じゃあ一回目の三幻神セットはどこに行ったのか・・・?
まだ学生時代、死に物狂いで何らかの方法で企業に認められるためにと、コナミや集英社本社に突撃したり、できる限りの手を尽くした結果、なんの知識もなかった私はジャンプフェスタに向かい、遊戯王ブレインズの新作アニメ発表で登壇していたVジャンプ編集長、そして実松照晃さんの御二方が楽屋に帰る途中を目撃し、「もうここしかない、これが最後のチャンスなんだ」と思い、「これ、受け取ってください!」と手渡しをして、それからの行方は分かっていません。
認められることも、本社に突撃しても何の意味もなくて、門前払いされることも、受け取っても「いやいやこれどうすんの・・・」と思われただろうし、すごい困らせたであろうことも、大人になったらわかりますが、不可能だということは知っていました。
それでも、そんな不可能に立ち向かえる無謀な行動も、
知識が増えた大人になったらできなくなる、無知故の、今しかできないことをうすうす気づいていたからこその”バカ”でした
そんなこんなでリメイクした三幻神ですが、趣味として作り続ける理由、その根本は、ただただ
「だれよりも、自分が完成品を見たいから、欲しいから」
です
実際はこんなに奇麗なのに、写真でうまく魅せられたとしても、実物の本質まで伝えることはできないのがもどかしいところですね。
もっと多くの人たちに堂々と見せられる正式な場がいつか設けられたらいいなと常々思っております。
YouTubeとニコニコ動画に三幻神の貴重な作業工程を載せた動画を投稿しましたので、よかったらご覧ください
0コメント