こんばんは!
初めてカードを切る方が必ずつまずくであろうカードの切り方について、なんで最初はうまく切れないのか、なんでうまい人はうまいのか、違いはなんなのか、ちゃんとうまくなれるのか
そのすべての謎を、『カードの性質』を徹底的に掘り下げながら一緒に解き明かしていく内容でお届けします
この記事を見終わった頃、あなたは他の作り手さんと大きく差がつくことでしょう
4つの章に分けてお送りします。それではどうぞ
第一章
『カードという物の性質 ”紙ではない、カードだ‼”』
カードでシャドーボックスを始める多くの人が困惑するポイント、そもそも”紙”としてとらえながら刃を入れてしまうのがあるあるです。
いやいや、紙じゃん!と思うかもしれませんが、実はそこが罠。
紙と思って挑むとイメージしていた難易度と仕上がりのギャップに頭を抱えることでしょう。
「紙工作(だれでもできそうな簡単なジャンル)と思って挑んだらなんか違った」っていう
なぜなのか
こちらは”裏削ぎ”という、カードの隙間に刃を入れて削いでいく技法でめくってみたもの
これを見るとわかる通り、カードというのはティッシュペーパーが何層にも重なっているような構造になっていて、印刷用紙のようなぺらぺらの一枚ではないんです。これが紙として考えて切ってしまう際に感じる違和感、「思ってた感触と違う…なんだこれは…」の正体になります
ちょっと特殊な加工でもある一方、カードにしかできない表現やこれがあるからこその大きな利点がたくさんあります。
この性質をまず頭に入れておきましょう
あなたはこれから紙ではなくカードを加工するのです
世界人口の0数%にも知られていない謎技術をこれから手にするのです
”紙ではない、カードだ”
(まぁ、紙だけど)
第二章
『実際にカードを切ってみよう!まずは意識すること3点』
まずは参考に、キャラクターを切り取っていきます。が、
「そもそもこんな綺麗に切れない」っていう問題。
第一章でも書いた通り、これは紙だ、というバイアス(※思い込みのこと)を取り除いてあげることはもちろん、
その他大きく分けて三つの基礎を覚えておくと早い段階で対処できるのでおさえておきましょう
①右利きの方は必ず線に対して絵が左側に来るようにナイフをいれる
②角度は少し斜めに、絵に向かって刃を傾ける
この①と②をしないとどうなるか、はこの後、失敗例として解説します…
③一気に切ると勢い余って絵も削ってしまい取り返しのつかないミスになるので、焦らずゆっくり、ミシンのように刺しては抜いてを繰り返すように切っていきましょう
④としておまけで追加。線の切るところについて。
絵を削ってしまうのが怖ければ、切り残しがでるくらいで意識してみてください。切り残しは後々取り除けるので大丈夫だ
今回のようなはっきりしたデフォルメイラストの場合、線を残す方がよりはっきりとした仕上がりに見れるのでおすすめです。
線の中心を狙うか、線をなくすか、線をどう残すか削るかは作っていくうちに自分の好みと照らし合わせてみてください
ただ、ノーマルコモン系の素材で融通が利いても、ホイルカードではまるで別物のように融通が利かず難易度も跳ね上がるので、最初はノーマル素材でなれるべし
試しにやってみるとわかります
さて、次はこれらを守らずに切り取るとどうなるかを見ていきましょう
右のカバちゃんをよく見るとカードの白い断面が露出して汚く見えてしまいます。
紙より何枚分も厚いカードに対して、絵に刃を向けて斜めに入れて切る。これをするかしないかで大きく差が出てくるんですね。要は刃の角度と向きに意識するだけで基本はOK!
ここまでが基礎となります。これだけは覚えておいてください!
第三章
『枠組みなどの直線切りのコツ 定規使い&フリーハンド』
テキスト枠など、枠組みを作るなら、作り手を長くやっていると必ず悩む”直線切り”
普段パーツを切り取る際、刃は斜めにしようといいましたがこうした直線切りや丸みのないパーツを切る際は斜めではなく垂直に切ると断面のヨレやしわがなくなります。
これもコツがあるんです。スタイルは2つ。定規を使うものとフリーハンドで引く2通り。当然コツもそれぞれあります。
まずフリーハンド、定規を使わずにシンプルにスゥーっと一発で引くだけのやり方。
ポイントは刃を入れている時、”どこに目線を置いているか”
未来を見よ………
経験者もよくやりがちなミスで、ナイフの刃先ではなく、先を見ましょうというお話です。
なぜかというと、刃先だけ見ているとこれから向かっていく先に狙いが定まらず余計にどんどんずれていってしまう羽目に。なので、ある程度先を見ながら切ると手の感覚、脳が勝手に補正してくれるので、その感覚を信じましょう。
やってみるともっとわかりますが、切る先を紙などで隠しながら切ったら、絶対まっすぐ切れませんよね
最初は難しいですが、回数をこなして分かっていくものなので、そこは頑張って慣れていきましょう
次に定規を使った方法。これもなかなか癖があり、コツを知っていないとミスしがちなところがあるのでしっかり解説していきます。
①まずはスタートラインに刃を垂直に立てます
②ナイフの刃に定規を当てて最終地点にしっかり合わせていきます
③なるべく最終地点手前でストップしないと思いっきり通り過ぎて失敗、なんてことも起こるので気をつけましょう(現に自分も何回もやらかしてます)
ここのナイフの引き方で一番ありがちなミスが、「定規がズレてまっすぐ引けない!」だと思います。
この問題はナイフまたは定規にくわえる力加減のバランスが主、コツさえわかればすぐ解決するので安心してください。
こういった失敗が多い人の特徴としては、左手で定規を抑える力が右手のナイフを押す力に負けてしまうことと、ナイフを一発で引こうとしてしまうことで起きがちです。
定規はしっかりと抑えて、ナイフを持つ右手はほとんど力入れなくていいのです。
左手で定規をしっかり抑えたら、右手の力を抜いて三回に分けてスッスッスッとナイフを引いてみてください。これが定規スタイルのコツです。
黒い枠に黒いイラストなんて出てきたらフリーハンド無理ゲー!!ってなるので定規必須は慣れたら最強なので慣れれるなら慣れた方がいいかもしれません
といった感じで、直線切りの悩みは解決できましたでしょうか?
向き不向きはあるので、どっちが自分に合うか試してみてくださいね!
第四章
『これも重要、その他ためになる切る知識』
他には、髪の毛などの細いパーツを切る際の手順について紹介します。
髪の毛は尖った先の方を上に向けて、尖った先を最初に切り込みを入れてスタートするとうまく切りやすくなります。
①を引いたら、パーツを上下反対に戻して②の点から引きます。
これも知っておくだけで細い髪の毛などのパーツも綺麗に切り取れるので覚えておきましょう!
最後にホイルカードの切り方のコツの話。
ノーマルコモン系より遥かに難易度が高いホイル加工。ホイルカードを切ったことがある人はわかると思いますが、どうしても断面も表面の印刷も剥げがちになります。線に沿ってしっかり切っているつもりでも、なぜか断面が光ってしまいますよね。
ホイルカードでやる場合のコツは、ナイフは垂直に、線を残さないように意識して切ると断面のチラつきが最小限に抑えられます。さらに、断面や表面のチラつきには油性ペンで隠蔽しちゃうのもポイントです!ぜひこの点おさえていただけたらなと思います。
いかがでしたか?
”カードを切る”って奥が深い!
この記事を読み終えたあなたはもううまい人と同等の知識を手に入れられたわけです
最初、カードが綺麗に切れないって辞めちゃう人がたまにいるんだけど、できなくて当たり前です
カードを切った感覚なんて人間普通に生きてたら一生味わうことはない。この世界で生きる99%以上の人はお箸の持ち方をしらない外国人と同じなのだから。
もし自分自身が
”やりたい”
迷いながらもそう思うなら、やろう!
人目を気にして、引き止め、足を引っ張られ、結果やめてしまう、行動しない人たちと同類レベルの雑魚に成り下がるくらいなら
勇気ある立派な雑魚になろう。
0コメント